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松島桂樹著作集 第4巻 IT投資マネジメントの発展

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第4巻は、「「IT投資マネジメントの発展」で、金承子さん、張芳さん、スディール・マン・ジョシさん、との共著です。初出は『武蔵論集』Vol.52, No.3-4, 2005年 です。

 従来のIT投資マネジメントは、投資意思決定のための採算性評価に関する研究がもっぱらで、意思決定支援に限定されていたと言ってよいでしょう。もちろん、事後評価の研究は行われていましたが、それは意思決定の成否を評価するためのものであって、事後評価を経営戦略や業務改革に活用するという視点は希薄でした。

さらにいえば、意思決定支援は、財務会計、あるいは管理会計の手法に限定され、その価値の評価、あるいは、リスクの評価など、現代の経営にとって不可欠な要因を評価しえないでいたと思えます。それがIT投資マネジメントへの、「IT投資の効果があいまいで不確実」であるという、いわば不当な評価をブレークスルーできない大きな理由となっていました。

この論文では、資源ベース、TOC、ポートフォリオ、公共投資論、リアルポプションなど、経営学やファイナンス理論などを導入して、問題の解決を試みました。もちろん、それが多くの成果を上げたなどという慢心、自惚れを避け、冷静に評価すれば、IT投資マネジメント研究の膠着状態からやっと飛び出し始めたところ、いわば、出発点に立てたのだということを確認できたにすぎません。しかし、その意義は決して少なくないと思います。その証拠には、この領域を試行する研究者が、とりわけ社会人研究者から参加されていることをもって示されているといえるでしょう。

そのようなチャレンジングな文章を掲載し、背伸びしている様子が、いま、垣間見ることができます。新しいテーマを私の研究室に持ち込み、その機会を提供した共著者に深く感謝しています。なお、この論文を大きく成長させるため、『IT投資マネジメントの発展』を、白桃書房から上梓させていただきました。 ぜひ、ご参照願います。

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Size
1.09 MB
Length
42 pages
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